[本]2021年に読んだ本(理数編)

今年はなんというか学問回帰をした年でした。

何がきっかけかイマイチわかりませんが、数学や物理をやり直し始めました。

ここ数年は逆にできるだけ遠ざけていたのですが。

なんのためにやっているかと聞かれても答えられないかもしれない

そんなこんなで読んだ本たちについて、コメントを残していきます。

下記の紹介順は読んだ順番ではありません。

需要なさそう

もう一度高校数学

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一冊で数IA〜ⅢCまでの範囲を、簡単にですが網羅しています。

解説 → 例題 → 演習 の構成で、1単元はそんなにページ数割いていません。

他の本を読み進めていて、忘れていることがあったときにちょっと引きたいくらいなので、
むしろ説明は簡潔でいいです

例題と演習で手を動かして慣れることができるのがとても良いです。

確率統計キャンパス・ゼミ

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一部の本格派からは嫌われているでおなじみのマセマ出版です。

上のリンクは改訂7ですが、手元にあるのは改訂6。

これも忘れていることの確認用に書いました。

一通りさっと読み流して、あとは必要に応じて定義の確認や、
式が表す内容のイメージをするのに役立てました。

例題の計算過程が詳しいのが良いかなと思います。

数学ガール

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数学ガールはシリーズで何冊も出ていますが、1冊目のものです。

数学のトピックを、高校生男女の会話を中心に小説形式で扱っています。
マンガも出ていますね。

学生のときに読みましたが、なんとなく気分転換がてら再読。

気の利いた中高生なら読めるレベルかもしれないですが、
今思うと結構高度な内容を扱ってるなという印象を受けました。

普通に級数展開とかゼータ関数とか出てくるし。

あと、こんなにハーレムっぽさが前面に出てたっけ?

集合と位相空間

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集合と位相の教科書は何冊もありますが、森田先生の本を選びました。

どちらかというと易しめのようで、だから選んだのですが
あれ?集合って大学でやらなかったんだっけ…?
というくらい つまづきました。

無限を数える話とか やったはずはんだけど……

大学数学の教科書は、最初の数ページは
あーそれね。高校でやったわ。わかるわかる
な感じなのですが、ある瞬間から急に置き去りにされます

それでもメゲずに最後まで目を通します
わからなくても。

黙読で頭に入らなければ、音読して無理やり先に行きます。
定義や定理、図などを紙に書いてみて、少しだけわかった気になって進みます。

難しいものは難しいです。
簡単には、ならないです。

ちゃんと身につけられるよう、来年も再度読むつもりです。

「集合と位相」をなぜ学ぶのか

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集合と位相。

この分野は、数学の基礎だけを取り出したような分野なので、
応用事例を把握したくて読んでみました。

どのような時代の要請で集合論が使われるようになってきたかという
数学の歴史がメインの本です。

フーリエ級数から話を始めて、測度とルベーグ積分まで。

ちょこちょこ数学者の人物紹介が挟まるのが面白かったです。

と言って、大学数学に触れたことのない方が読み物として読むにはハードだと思います。

数式とか、それなりに難しい概念がバンバン出てきますし。

応用事例とイラストでわかる離散数学

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今年一番の当たりかもしれん

集合論を、集合論そのものの教科書とは違った角度でアプローチできます

実用上どんなところに現れるのか知りたいなーと思っていた自分にはピッタリでした。

イラストが豊富で例もわかりやすく、
その分本質からズレた部分もあるかもしれないですが、
イメージを捉えるには最適でした。

離散数学の本なので、最後の方は束やグラフも扱っています。

データ解析のための統計モデリング入門

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たぶん人気
書店でも平積みされています。

生態学のデータ解析を題材に説明が展開されています。

扱っている例は単純化されていますし、説明もわかりやすいです。

文体のせいもあってか、なんというか、読みやすい

ところどころ著者の業界への苛立ちのようなものが垣間見えるのも面白いです。

統計力学Ⅰ

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田崎先生の統計力学の教科書です。
そのスジでは有名なやつ。

一回読んでみたかったので読み進め中。

1ページ中の本文より脚注の方が長いでおなじみのやつです。

著者の物理や物理教育に対する熱い想いが感じられます。

学生のときに読みたかったなと思いながら読んでいます。

そう思うものの、実際学生のときだったら3章の量子論でつまづいてそう。

超ひも理論をパパに習ってみた

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ずっと気になっていたものの遠ざけていた本。

物理学者が娘さんに教えていくという筋書きです。

副題に「70分講義」とあり、
本文中でも「1日10分、1週間でわかる」となっています。

細かいことを気にしなければ、本当にこれくらいの期間で読みきれます。

もちろん超ひも理論の全容はわかりません。
が、キーワードはいろいろと拾えます

父娘の対話パートの後に、コラム的に説明が挟まるのですが、ここはガチめ

読んでる間ずっと気になるところは、
娘さんの勘の良さと、頭悪そうなモノローグとのアンバランスさ

数理科学

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サイエンス社の月刊誌です。

その月の特集に関する記事を研究者の先生方が載せてくれています。

1記事あたりのページ数が少ない中で紹介されていることもあり、
数式を読み解くのはそんなに簡単ではないですが、気楽に読んでいます

でも、読んでいると 理解できないなりに胸が高鳴ってきます
全部は読めてないけども。

今年買ったのは9月、11月、12月号。
それぞれの特集は次の通りです。

・9月 : 数理モデリングと生命科学
・11月: 統計物理が拓く数理科学の世界
・12月: 離散数学に親しむ

自分は今この辺に興味あるんだなぁという感じ。

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